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クイーンズ・イングリッシュ・イギリス英語
オードリー・ヘップバーン主演の映画でも有名なミュージカル「マイ・フェア・レディ」はロンドンの下町で育った少女が淑女に変身するお話。その中に、主人公の下町訛り(コックニー)を、音声学者ヒギンズ教授が矯正し、標準英語に変えていくくだりがある。その標準英語が「クイーンズ・イングリッシュ(Queen's English)」だ。
クイーンズ・イングリッシュは、文字道通りに訳すと「女王陛下の英語」。ロイヤル・ファミリーが公式の場で使うような由緒正しい英語のことで、イングランド南部の教養ある上流階級の人々が使う言葉がもとになっている。いわゆる「標準語」という意味で、イギリスデは「容認発音」(Received Pronunciation)とも呼ぶ。
また、クイーンズ・イングリッシュは、BBCを中心とするマスコミで使われてきたことから、「BBCイングリッシュ」と呼ばれるほか、名門出身者に話者が多いことから「オックスフォード英語」とも呼ばれる。日本語の「うれしゅうございます」口調のような、ちょっとハイソな感じのする言葉使いだ。
文法的に正しく、発音のきれいなこの英語は、イギリス人の中にも、ちゃんと話せる人は少なく、現在の話者は人口の3%程度といわれる。したがって、イギリス英語=クイーンズ・イングリッシュととらえるのは正しくない。
英語でフレンチ
日本では、OL向けの女性誌に「デートの帰り際に、カレとフレンチ・キス」というような記事が載るように、「フレンチ・キス(Frenchkiss)」といえば、唇が触れ合う程度の軽いキスという意味で使われている。
だが、これをそのままイギリス人やアメリカ人に対して使えば、「なんて下品な!」と思われることだろう。あちらでフレンチ・キスといえば「舌を使う濃厚なキス」の意味。つまり、「ディープ・キス(deep kiss)」のことなのだ。
歴史的に、フランスは、イギリスと中が悪い時期が長かったため、英語で「フレンチ」といえば、下品なものや無礼な振る舞いを表すことが多い。「Excuse my French」が「下品な表現で失礼」の意味になるのは、その一例だ。また、「フレンチ・リーブ(French leave)」と言えば、「あいさつなしで出て行くこと、無断退出」の意味になる。これは、、18世紀のフランスでは、お客がホスト側に挨拶せずに帰るという習慣があり、それをイギリス人が気に入らなかったためにできた言葉だ。